排卵日あたりなど、生理ではないのに出血があると、驚いたり不安になったりしますよね。「もしかして何かの病気?」と心配になる方もいるかもしれません。
はじめに結論をお伝えすると、排卵日前後の出血(排卵期出血・中間期出血)は、多くの場合は病気ではありません。排卵に伴うホルモン変動によって起こる自然な生理現象で、多くの女性に起こり得るものです。
ただし、病気が原因の不正出血もあるため、「正常な排卵期出血」と「受診すべき出血」の見分け方を知っておくことが大切です。この記事では、原因・セルフチェック・受診の目安・改善方法をわかりやすく解説します。
排卵期出血(中間期出血)とは?なぜ起こるの?
排卵期出血の定義
排卵期出血とは、排卵のタイミング——つまり生理と生理の間に起こる少量の出血のことです。「中間期出血」とも呼ばれます。
一般的には、生理開始日から数えて約12〜16日目頃(次の生理の約2週間前)に起こることが多く、生理周期の中間付近にあたります。正常な月経周期は25〜38日とされており、その中間点付近で起こるのが特徴です。
排卵期出血が起こるメカニズム
排卵期出血が起こる原因は、主に2つあります。
1つめは、ホルモンの急激な変動です。排卵が近づくと、卵胞ホルモン(エストロゲン)が急激に増加します。そして排卵が起こると、今度は一気に低下します。この大きなホルモンの波によって、子宮内膜の一部が支えを失い、少量の出血が起こるのです。イメージとしては、ホルモンという”接着剤”が一時的に弱まることで、内膜のごく一部がはがれ落ちるような状態です。
2つめは、排卵そのものによる出血です。卵子が卵巣から飛び出す際に、卵巣の表面に小さな傷ができます。この傷からの少量の出血が、腹腔内を経て膣から出てくることがあります。
なお、排卵期出血の正確なメカニズムは完全には解明されておらず、上記の2つの説が有力とされています。排卵を引き起こすホルモンの急上昇(LHサージ)も子宮内膜に影響を与える要因のひとつと考えられています。
排卵期出血は「病気」ではない
排卵期出血は生理現象であり、病気ではありません。ホルモンバランスの変化に体が反応しているだけで、多くの女性に起こり得る自然な現象です。治療が必要なものではなく、経過観察で問題ないケースがほとんどです。
日本産科婦人科学会のガイドラインでも、排卵期出血は生理的な現象として位置づけられています。
これって排卵出血?正常な出血の特徴をチェック
「自分の出血は大丈夫?」と不安な方は、「タイミング」「量」「色」「期間」の4つのポイントから確認してみましょう。
排卵期出血のタイミング
排卵期出血は、生理開始日から約12〜16日目頃に起こります。次の生理開始日から逆算すると、約2週間前にあたる時期です。
基礎体温をつけている方であれば、低温期から高温期に移行するタイミングが排卵日付近。このタイミングで出血があれば、排卵期出血の可能性が高いといえます。なお、高温期は通常12〜14日続くため、高温期の日数から排卵日を逆算することも可能です。
出血の量
おりものに混じる程度から少量の出血が一般的です。おりものシートや薄手のナプキンで対応できる程度であれば、正常の範囲内と考えられます。生理2日目のような多めの出血量とは異なるのが特徴です。
出血の色
排卵期出血の色にはいくつかのパターンがあります。おりものに少量の血が混じったピンク色、時間が経った血液が混じっている茶色、排卵直後の場合は鮮やかな赤色であることもあります。いずれの色であっても、量が少なければ正常の範囲内です。
出血の期間
1〜3日程度で終わることが多く、長くても1週間以内におさまるのが一般的です。1週間以上続く場合は、排卵期出血以外の原因を疑う必要があります。
見逃さないで!病院に行くべき不正出血のサイン
こんな出血は受診を検討しよう
不正出血があった場合、以下の3段階を参考に、受診の緊急度を判断してみてください。
🔴 すぐに受診しましょう
- 2週間以上出血が止まらない
- 生理並みまたはそれ以上の出血量があり、めまいや立ちくらみを伴う
- 激しい痛みを伴う
- 閉経後なのに出血がある
🟡 早めに受診しましょう(1〜2週間以内)
- 出血が1週間以上ダラダラ続く
- 生理並みの出血量がある
- 性交渉のたびに出血する(接触出血)
- 出血のタイミングが排卵期に限らずバラバラ
🟢 念のため受診を検討しましょう
- 3日以上出血が続くことが気になる
- 排卵期出血のようだが、初めてで不安がある
判断に迷う場合は、「念のため確認しておこう」という気持ちで婦人科を受診してみてください。
不正出血の原因となる病気
排卵期出血以外にも、不正出血の原因として以下のような病気が考えられます。
子宮頸がん・子宮体がん:不正出血が症状のひとつとして現れることがあります。とくに20〜30代でも注意が必要で、子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)は、性交渉経験のある女性の約80%が一生に一度は感染するとされています。定期的な検診で早期発見が可能です。
子宮筋腫・子宮内膜ポリープ:子宮にできる良性の腫瘍やポリープで、出血量が増える原因になることがあります。45歳までに約7割の女性が子宮筋腫を持つとも言われており、珍しい病気ではありません。
子宮内膜症:子宮内膜が子宮のなか以外の場所にできる病気で、強い痛みを伴う出血が特徴です。
子宮膣部びらん:子宮の入り口の細胞がびらん状になった状態で、接触出血(性交渉後の出血)の原因になることがあります。
性感染症(クラミジアなど):粘膜の炎症が出血の原因になることもあります。
黄体機能不全:黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が不十分な状態で、不正出血や不妊の原因になることがあります。黄体機能不全は流産のリスク要因にもなり得るため、妊活中の方は特に注意が必要です。
| 病名 | 主な出血の特徴 | 補足 |
|---|---|---|
| 子宮頸がん・子宮体がん | 不正出血が症状のひとつ | 定期検診で早期発見可能。20〜30代は子宮頸がんに注意 |
| 子宮筋腫・子宮内膜ポリープ | 出血量が増える | 45歳までに約7割が保有。良性の腫瘍 |
| 子宮内膜症 | 強い痛みを伴う出血 | 子宮以外の場所に内膜ができる |
| 子宮膣部びらん | 性交後の出血(接触出血) | 子宮入り口の細胞がびらん状に |
| 性感染症(クラミジアなど) | 炎症による出血 | 粘膜の炎症が原因 |
| 黄体機能不全 | 不正出血・不妊 | 妊活中の方は特に注意。流産リスク要因にも |
受診時に行われる主な検査
婦人科で不正出血の原因を調べる際には、以下のような検査が行われます。超音波検査(エコー)、子宮がん検査(頸部細胞診・体部細胞診)、血液検査(ホルモン値の確認)、おりもの検査・性感染症検査、妊娠反応検査などが一般的です。
排卵出血と着床出血の違い
妊活中の方や「もしかして妊娠?」と思っている方にとって、排卵出血と着床出血の違いは特に気になるポイントではないでしょうか。ここでは両者の違いをわかりやすく整理します。
着床出血とは
着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる少量の出血のことです。妊娠の初期症状のひとつですが、すべての人に起こるわけではなく、妊娠した方の約25%程度に見られるとされています。受精卵が子宮内膜に到達するまでには約1週間かかります。
排卵出血と着床出血の見分け方
排卵出血と着床出血の最も大きな違いは「タイミング」です。以下の比較表で違いを確認してみましょう。
| 排卵出血 | 着床出血 | |
|---|---|---|
| タイミング | 排卵日付近(次の生理予定日の約2週間前) | 生理予定日付近 |
| 量 | 少量(おりものシートで対応可能) | 少量(おりものに混じる程度) |
| 色 | ピンク・茶色・鮮血 | ピンク・茶色が多い |
| 期間 | 1〜3日ほど(長くて1週間) | 1〜2日程度 |
| 他に起こる症状 | 排卵痛(下腹部痛)、伸びるおりもの | 軽い下腹部痛、胸の張り、微熱など |
量や色は似ていることが多いため、これだけで判別するのは難しい場合もあります。妊娠の可能性がある場合は、生理予定日の1週間後以降に妊娠検査薬で確認すると、より正確な結果が得られます。
ストレスと排卵期出血の意外な関係
「仕事が忙しい時期に限って、不正出血が起きる気がする...」──そんな経験はありませんか?実は、ストレスと排卵期出血には密接な関係があります。
ストレスがホルモンバランスを乱すメカニズム
強いストレスを感じると、体内ではストレスホルモンである「コルチゾール」が大量に分泌されます。ストレスが強いと、体はコルチゾールの生産を優先するため、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が後回しになることがあります。
プロゲステロンは子宮内膜を安定させる働きを持っているため、その分泌が不十分になると、排卵期のエストロゲン変動に対して子宮内膜がより敏感に反応し、出血が起こりやすくなると考えられています。
ストレスケアが出血の軽減につながることも
つまり、排卵期出血が気になる方は、日常的なストレスケアも重要なポイントです。
十分な睡眠(7時間以上が目安)、適度な運動、体を温める習慣などを心がけることで、ホルモンバランスが整い、出血が軽減する可能性があります。
【年代別】排卵期出血の特徴と注意点
排卵期出血は年代によって特徴や注意すべきポイントが異なります。ご自身の年代に合った情報をチェックしてみてください。
10代後半〜20代前半:初めての経験で不安になりやすい時期
月経周期が安定し始める時期で、初めての排卵期出血に驚く方が多い年代です。「生理じゃないのに出血した」という不安を感じやすい一方、ほとんどの場合はホルモンバランスの変化によるものです。ただし、この年代でも性交渉経験がある場合は子宮頸がん検診を受けることが大切です。
20代後半〜30代:妊活との関わりが気になる時期
妊活中の方にとって、排卵期出血は「排卵が起きているサイン」として活用できる一面があります。ただし、排卵期出血のタイミングはあくまで「おおよその目安」であり、正確な排卵日の特定には基礎体温や排卵検査薬の併用が推奨されます。また、この年代は子宮内膜症や子宮筋腫が見つかることもあるため、出血パターンの変化には注意しましょう。
40代:更年期との鑑別が重要な時期
日本人女性の平均閉経年齢は約50歳ですが、40代に入ると卵巣からのホルモン分泌が減少し始め、ホルモンバランスが乱れやすくなります。そのため、排卵期出血と更年期特有の不正出血の区別がつきにくくなります。
見分けるためのひとつの手がかりが基礎体温です。基礎体温で高温期がはっきり確認できれば、排卵が起きている証拠なので、排卵期出血の可能性があります。逆に、高温期が不明瞭だったり基礎体温のグラフがガタガタだったりする場合は、排卵が不規則になっている可能性があり、排卵期出血以外の原因も考えられます。
40代以降の不正出血は、子宮体がんのリスクが高まる年代でもあります。「タイミング的に排卵期出血だろう」と自己判断せず、念のため婦人科で子宮体がん検診を含めた検査を受けることをおすすめします。
排卵出血の対処法
排卵期出血は病気ではありませんが、毎月繰り返し起こると「いつ出血するか分からない」というストレスを感じる方も多くいます。「病気じゃないけど、不快だから改善したい」──そんな気持ちは十分に対処の理由になります。
低用量ピルで排卵そのものを抑制する
低用量ピルを服用すると排卵が抑制されるため、排卵期出血も起こらなくなります。いつ来るか分からない出血に悩まなくなるほか、生理(消退出血)のタイミングをコントロールできるようになります。避妊効果やPMSの改善、生理痛の軽減といった副効用もあります。
なお、ピル服用開始後に約3割の方が一時的な不正出血を経験しますが、通常1〜3ヶ月でおさまることが多いです。
※Oops WOMBの利用者調査では、5人中3人が「生理予定に関するストレスが減った」と回答(Oops WOMB満足度アンケート/2024年2月実施/N=145)
基礎体温で排卵日を把握する
いつ出血するか分からない、という状況はとてもストレスになります。基礎体温を毎朝記録することで、排卵のタイミングをおおよそ把握できるようにすれば、排卵期出血のタイミングもある程度予測ができます。
基礎体温は起きてすぐ、体を動かさずに婦人体温計を舌の下に入れて検温します。
「そろそろ排卵期だからライナーやナプキンを当てておこう」と前もって対策できますし、「この出血は排卵に伴うものだな」と把握できるだけでも、すこし気持ちが楽になるのではないでしょうか。
肌にやさしいライナーで快適に
排卵期出血は少量であることがほとんどです。肌にあったおりものシートを活用すれば、快適に過ごすことができます。
出血の量やライフスタイルに合わせて、選ぶようにしましょう。
Oops WOMBのおすすめは、コットンなどの布素材で、通気性がよく肌にやさしいもの。
オリジナルプロダクトの「ウープスライナー」は、天然コットン100%で、使い捨てタイプの布おりものシート。通気性は一般的な紙製タイプの176倍(※)で、つけている方が心地よい、とご好評いただいています。
排卵期出血の時期を「不快な期間」ではなく「肌ケアの期間」に変えられるといいですね。
※一財カケンセンターにて試験済み
よくある質問
-
- Q. Q1. 排卵出血と生理の違いは何ですか?
- A. タイミング・量・期間が異なります。排卵出血は生理と生理の間に起こり、少量で数日で終わります。一方、生理(月経)は約25〜38日周期で訪れ、量が多く(正常範囲は20〜140ml)、3〜7日程度続きます。
-
- Q. Q2. 毎月排卵出血があるのは異常ですか?
- A. 毎月出血があること自体は、必ずしも異常ではありません。ただし、不快感が強い場合は、ピルでの改善も選択肢のひとつです。
-
- Q. Q3. 排卵出血中に性交渉をしても大丈夫ですか?
- A. 排卵期出血中の性交渉は問題ありません。排卵期出血は病気ではないため、感染症などのリスクが高まるわけではありません。
-
- Q. Q4. 排卵出血があると妊娠しやすい・しにくいということはありますか?
- A. 排卵出血と妊娠のしやすさに直接的な関連はありません。ただし、排卵出血があるということは「排卵が起きている」サインとも言えます。妊活中の方は、排卵のタイミングを知るひとつの目安として活用できます。なお、排卵出血中に性交渉をしても問題はありません。
-
- Q. Q5. 更年期に入ると排卵出血は増えますか?
- A. 更年期はホルモンバランスが乱れやすくなるため、不正出血が増えることがあります。ただし、更年期の不正出血には他の病気が隠れている可能性もあるため、念のため婦人科で検査を受けることをおすすめします。
-
- Q. Q6. 40代で初めて排卵期出血が出ることはありますか?
- A. あります。卵巣機能の変化により、それまで排卵期出血がなかった方にも初めて現れることがあります。ただし、上述のとおり40代の不正出血は他の原因も考えられるため、一度は婦人科を受診しましょう。
オンライン診療の活用も
婦人科受診のハードルを感じる方へ
「内診が怖い」「忙しくて病院に行く時間がない」——そう感じて、婦人科の受診を後回しにしている方は少なくありません。
Oops WOMBでは、LINEでいつでも専門スタッフ(医師・看護師・助産師・薬剤師)に相談できます。通院の前に、まずオンラインで相談してみるという選択肢もあります。
※Oops WOMBの利用者調査では、「LINEで相談・問い合わせができるから」が選択理由の第1位(43%)でした。(Oops WOMBユーザー調査)
定期的な検診の重要性
年に1回は子宮頸がん検診を受けることが推奨されています。20歳以上の女性は、自治体による検診(無料〜低額)を利用できることが多いため、お住まいの自治体の案内を確認してみてください。
相談から改善までオンラインで完結
排卵期出血の改善にピルを試してみたいという場合も、Oops WOMBならオンライン診療でピルの処方が可能です。通院不要で自宅にお届けするため、忙しい方でも続けやすい仕組みです。
初診・再診ともに診察料は無料。国内承認薬のみの取り扱いです。
※Oops WOMBのアンケートでは、サービス満足度95.9%、アフターフォロー満足度95.3%という結果が出ています。(2024年2月実施/定期プランご利用者からランダム抽出/N=145)
まとめ
この記事のポイント
- 排卵期出血は、排卵に伴うホルモン変動で起こる自然な現象
- 少量・短期間(1週間以内)・痛みが軽いなら、基本的に心配不要
- 1週間以上続く、量が多い、痛みが強い場合は念のため婦人科へ
- 排卵出血と着床出血は「タイミング」で見分けられる
- ストレス管理や基礎体温記録でセルフケアも可能
- 毎月の出血が不快なら、ピルでの改善も選択肢
生理以外の出血は驚きますが、多くの場合は心配いりません。気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。