ニキビ治療

ニキビは尋常性ざ瘡という皮膚の疾患で、一昔前までは、できてしまったニキビを治す治療が中心でしたが、新しい治療薬の登場により、ニキビをできにくくする治療ができるようになりました。

ニキビができる主な原因は「毛穴詰まり」「皮脂の過剰分泌」「アクネ菌の増加」です。毛包や皮脂腺が詰まり、アクネ菌によって炎症を起こしています。

ニキビの炎症を放置してしまうと、肌の奥にある真皮層が破壊されてしまいます。真皮層が破壊されてしまうと新しい細胞が作られなくなってしまうため、クレーターと呼ばれる凹みができてしまったり、色素沈着が起こってしまう場合があるため、炎症を早期に抑えることと、新しいニキビを作らせないことが重要です。

肌は約28日周期で新しく生まれ変わる「ターンオーバー」が繰り返し行われています。

ターンオーバーが乱れると角質が厚くなり、毛穴が狭くなる「微小面ぽう」を引き起こし、次に毛穴が詰まる「面ぽう」と呼ばれる状態になります。

「面ぽう」ができてしまうと、毛穴から排出されるはずの皮脂が毛穴内に溜まってしまいます。
過剰に溜まってしまった皮脂内に「アクネ菌」が増殖し、ニキビができます。

ニキビは、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビという4つに分けることができます。

毛穴に皮脂や角質が溜まっている状態を白ニキビ。白ニキビが進行し、皮脂が盛り上がり毛穴表面が開いて酸化した状態を黒ニキビ。
さらに悪化し、皮脂に細菌が繁殖し炎症を起こすと赤ニキビ。化膿し黄色い膿が溜まると黄ニキビになります。

赤ニキビや黄ニキビを放置してしまうと、肌に凹凸ができたり色素が沈着してしまいいわゆるニキビ痕が残ってしまう可能性が高くなります。

ニキビ治療は毛穴の詰まりを解消し新たなニキビを作らないことと、今できているニキビの炎症を早期に抑えることがが重要です。

また、ニキビ治療は長期間続けることが大切です。

ニキビ治療においてメインで使用されているディフェリンゲル（一般名：アダパレン）は、皮膚の角化細胞に作用することで、ニキビの原因である毛穴詰まりを改善してくれます。簡単に言うと、毛穴の出口を広くすることで皮脂がたまらないようにするお薬です。

すでに炎症を起こしているニキビに対しては、塗り薬の抗菌薬（ゼビアックス）を使用し、炎症の原因となっている菌を殺菌し、炎症を鎮めます。

ディフェリンゲル（アダパレンゲル）は、根本原因である毛穴詰まりに対してアプローチをしていくお薬ですが、数日間では効果は感じにくく、最低でも3ヶ月程度は続けることが推奨されています。

3ヶ月以降も、再発を防ぐために継続して治療をすることでよい状態を維持できます。